2018年2月15日、エリック・スワルウェル(カリフォルニア州第15選挙区)、ジョン・シムカス(イリノイ州第15選挙区)、スコット・ピーターズ(カリフォルニア州第52選挙区)、エリック・ポールソン(ミネソタ州第3選挙区)、フアン・バルガス(カリフォルニア州第51選挙区)の各議員は、「精密医療へのアクセス促進法」(H.R. 5062)(「本法案」)を提出した。本法案は「医療の改善に向けた遺伝子検査およびゲノム検査の利用に関する国立医学アカデミーによる研究の実施、およびその他の目的」を定める(本法案1頁)。国立医学アカデミーによる研究報告書は、本法案成立日から3年以内に提出されることとなっている。
精密医療へのアクセス向上
本法案は、保健福祉省に対し、国立医学アカデミーと協定を締結し、精密医療の提供を改善するために遺伝子検査およびゲノム検査の利用を連邦政府が支援する方法について提言するよう指示する。これには以下が含まれる:
(A) 診断検査、予測検査、無症状検査、全ゲノムシーケンスを含む遺伝子検査およびゲノム検査の健康保険適用範囲の拡大を促進すること;
(B) 遺伝子検査およびゲノム検査の臨床的有用性および適切な使用に関する証拠の収集を支援すること;
(C) 遺伝カウンセラー、病理医、その他の関連専門家へのアクセス改善、関連する人材育成・研修の強化を含む;…
法案、2ページ目。
本法案はまた、メディケア及びメディケイドプログラムにおける給付規定が、特に希少疾患・孤児疾患患者や乳幼児・小児・重篤患者などの特別な集団を含む受益者の治療成果向上のための遺伝子検査利用をいかに制限しうるかに関する報告を義務付ける。当該報告には、メディケア・メディケイドサービスセンターが精密医療の利用を支援するため、より適切な判断を行う方法に関する提言を含めるべきである。法案第2~3頁。
特定の児童に対する全ゲノムシーケンス検査の提供に関する州の選択肢
本法案は、州が「連邦医療補助率の例外措置」を申請し、メディケイド対象の適格児童(例:遺伝性疾患の疑いがある者)に全ゲノムシーケンスへのアクセスを提供することを認める。(2018年2月15日付スワルウェル報道発表参照)第一段階として、州は臨床アクセス実施計画策定を支援する助成金を申請できる。法案6ページ。
さらなる前進
本法案が議会で可決され大統領の署名により法律として成立すれば、個別化医療の推進に向けた資金提供と資源配分を認めた「21世紀治療法」の目的をさらに前進させることになる。 本法案は、個別化医療連合(Personalized Medicine Coalition)、希少疾患のためのエブリライフ財団(EveryLife Foundation for Rare Diseases)、バイオコム(Biocom)、先進医療技術協会(Advanced Medical Technology Association)、米国癌研究協会(American Association for Cancer Research)の支持を得ている。(2018年2月15日付スワルウェル報道発表参照)