朗報:電気自動車の需要は記録的な高水準へと急増し続けている。
悪い知らせ:電気自動車の製造コストが予想以上に急速に高騰している。
電気自動車にはバッテリーが必要であることは周知の事実だ。昨年12月には、主要自動車メーカーがバッテリー工場とサプライチェーンに投資していると報じた。同月には、2030年までにリチウム需要が最大20倍に増加する可能性もあると伝えた。 先週、我々は迫り来る電気自動車革命の兆候を検証した。一方、米国にはネバダ州に稼働中のリチウム鉱山が1か所あるのみで、世界のリチウム供給量の2%未満しか生産していない。
ツケが回ってきた。先週、自動車業界をはじめ広くリチウム価格が議論された。その理由は、バッテリー製造に必要な金属のコストが急騰しているためだ。ブルームバーグによれば、金属コストは昨年280%上昇した。第1四半期には多くの金属価格が2倍以上に跳ね上がった。フォーチュン誌によると、リチウム単体の価格は今年に入って438%上昇している。
この価格急騰はリチウム業界の一部で以前から予測されていたものの、製品にリチウムを依存する企業の間では懸念が広がっている。フォーブスがリチウムが電池価格に与える影響を詳細に報じた記事によると、米国をはじめ世界各地で複数の企業がリチウムの採掘・精製拡大を模索中だ。 しかし、リチウム採掘と精製プロジェクトは、採掘に伴う課題や要因を考慮すると、実現までに何年もかかる可能性がある。マッキンゼーは最近、リチウム需要への対応能力を加速させる代替的なリチウム抽出・精製手法の可能性を分析したが、こうした技術の多くはまだ初期段階にある。それでもなお、リチウムに依存しない(あるいは依存度を低減する)代替クリーンエネルギー源を検討する動きも広がっている。
現時点では、リチウム価格の高騰は現在販売中の車両価格に直接的な影響を与えていない。ガソリン価格の急騰やインフレの全体的な影響を考慮すると、価格上昇が電気自動車販売の伸びを鈍化させるかどうかは不透明だ。しかし専門家らは、こうした供給制約が最終的に需要に影響を与えるかどうかを注視している。